エステル葛城生地は、斜めに走る目が特徴の綾織りの生地で糸密度が高いため丈夫です。屋外の登りに使えば長持ちするといったメリットを活かすことができます。
ただ、エステル葛城生地は発色が良いことに加え生地が白色などの理由から、落ち着いたデザインや質感を希望される場合はバンテンが最適です。バンテンは、綿風の心地よい柔らかさや厚みなどの特徴を持つ生地で、暖簾が持つ本来の和の質感を求めたい人に最適です。
汎用性を持つ素材ですが、生地の色味がアイボリー調になるので真っ白な暖簾を作りたい場合は別の生地を使った方が良いかもしれません。バンテンは落ち着いた色合いになるメリットがありますが、その反面他の生地と比べると色が沈んだように見えるので注意が必要です。
エステル葛城生地は、シワになりにくいのも特徴の一つです。暖簾はお店の入口や厨房と客席の間に目隠しの目的で吊るすアイテムですから、シワがめだってしまうとみためもよろしくありません。
ちなみに、エステル葛城生地はクリーニングで洗濯することもできるので、汚れが目立ってきれいにしたいときなど近所のクリーニング店に頼めばきれいに仕上げてくれますし、シワになりにくいので安心です。
丈夫でしなやかな特性を持つ生地
エステル葛城は、綾織り糸素材はポリエステル100%です。昇華転写捺染と呼ぶデジタル染色方式で印刷を行うので、写真を取り入れたデザインを作ることもできますし印刷はフルカラーでできるので発色の制限もなく好みの色合いののぼり旗や暖簾を制作したい人におすすめです。
ちなみに、エステル葛城生地の経糸・緯糸の太さは266×266デニール、1インチ間の経糸・緯糸の密度は108本×58本です。これに対して、のぼり旗に使用することが多いポンジー生地の経糸・緯糸の太さは75×75デニールで、1インチ間の経糸・緯糸の密度は90本×80本(経糸×緯糸)です。
これらを比較しても分かりますが、非常に丈夫な糸を使っているので耐久性が高い暖簾やのぼり旗を作りたい人に最適な素材といえましょう。生地の厚みは約0.36mmでしなやかな特性を持つので、のぼり旗に使うと風になびいて視認性を高める効果を期待できるメリットもあります。
なお、屋内の暖簾で使うときには屋内防炎が必須になって来ますが、この素材は屋内防炎が可能になりますので、飲食店など防炎が求められる施設や環境下での使用にも適していることが分かるのではないでしょうか。