のぼり旗を制作するにあたり、できるだけ派手にしたいと考える人もいるでしょう。たしかに派手なほうが注目されやすくなりますが、目立つことだけが目的ではないので気を付けてください。何のために設置するのか理解しておく必要があります。周囲にいる人や通行人に伝えたい内容があり、それを実現するためにのぼり旗を用いるのです。
広い視点で捉えた場合、メールなどの伝達手段と同じカテゴリに属します。メールに余計なことをたくさん書いて、むやみにボリュームを増やすことは愚かな行為です。伝えたい内容を端的に表現しなければなりません。
冒頭でメッセージが明らかにならないと、最後まで読んでもらえない可能性が高くなってしまいます。実はのぼり旗に関しても同様のことがいえます。
一目見て内容が不明瞭なとき、もっと詳しく見てみようと考える人は多くありません。たいていの場合はすぐに立ち去られてしまいます。歩いて通り過ぎるときに一瞬見ただけでも、内容が簡単に分かるような構成にしなければなりません。
そこで必須になるのは、インパクトがあるフレーズを掲載しておくことです。わずか2秒ほどで記憶できるような短くて鮮烈なものが理想的です。
1色に絞ったほうが良い理由とは？
メッセージを伝えることに重点を置くなら、配色に関しても細心の注意を払いましょう。いくらフレーズが素晴らしくても、色に関してマイナス面があると、ちぐはぐな印象が生じやすくなります。
たとえば、のぼり旗を派手にしたいと考えて金色を使うと、実際より価格が高いと思われかねません。
特に避ける必要があるのは色のバリエーションを増やすことです。
色にはそれぞれイメージがあり、それらが混在した状態になってしまいます。その混沌としたデザインによって、伝えたいメッセージも覆い隠されてしまいます。ですから基本的には1色が基本になります。モノトーンでシンプルな構成にして、メッセージ用に1色だけ使用するという形式がスタンダードです。
派手さが足りないと思うかもしれませんが、のぼり旗自体にインパクトがあるので問題はありません。人は動くものを目で追う習性があるので、風ではためく様子が注目を集めてくれます。ですから、制作する側としてはメッセージを伝えることに専念できます。
すっきりとしたデザインを心がけ、見る人の心にストレートに働きかける仕上がりを目指しましょう。シンプルだからこそ一瞬で心をつかめるようなのぼり旗が望ましいです。